こんにちわ！宮崎県延岡市で活動しているケアマネジャーの吉岡　邦雄です。

写真は宮崎県延岡市北浦町三川内の川の写真です！
とても綺麗な水で鮎が普通に泳いでいる姿が見られます。
海も山も綺麗で利用者様宅の訪問もとても楽しみです

さて今回は実際に介護休業を取得した事例を紹介致します。

ビジネスケアラーが介護休業を取得した経緯

Aさん（女性　50代）は正社員として働いています。
Aさんには介護老人保健施設に入所中の要介護3の母Kさん（92歳）がいました。
介護老人保健施設とは病院と在宅の中間に位置する施設で、医療的なケアとリハビリを受けながら、自宅や地域での生活復帰を目指す高齢者のための施設です。
略して「老健（ろうけん）」と呼ばれます。
肺炎で体調を崩したKさんでしたが熱心にリハビリに取り組み自宅へ戻れる事になりました。

ここからのAさんのおおまかな予定は
①自宅の家屋調査
　Kさんが在宅生活ができるように退所前に本人、家族、介護老人保健施設のリハビリスタッフ、福祉用具相談員、担当ケアマネジャーで自宅内で必要な手すりやベッド、歩行器などの検討、選定を行います。

②退所
　自宅で生活できる環境が整ったら無事退所となります。退所手続きを行い、施設から荷物を自宅まで運んだりもあります。

③病院受診
　介護老人保健施設では施設の主治医が在籍しています。在宅に戻ると今後の主治医を受診する必要があります。

④担当ケアマネジャーの契約とアセスメント
　ケアマネジャーとの事業所の契約をしてケアマネジャーがKさんに自宅での様子を聞き取りします。

⑤担当者会議
　自宅で介護保険サービス（デイサービス、ショートステイ、福祉用具など）を利用するには担当者会議が必要になります。　担当者会議で合意があれば各事業所と契約などあります。

となっております。①～⑤までの必要な時間は個人差があります。
例えば
①自宅の家屋調査では転倒リスクを可能な限り軽減する為に2～3時間費やす事もあります。
③の病院受診では複数の医療機関に受診がある方は当然1日では終わらないと思います。
⑤の担当者会議では日時を決定するのに事業所との日程調整もあります。

①～⑤に数日間かかりまた在宅復帰後の高齢のKさんの変化も不安があったのでAさんは職場より30日間の介護休業の取得を申請する事になりました。

 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（出典　厚生労働省HPより）

介護休業と介護休暇との違い

「育児・介護休業法」で定められている介護休業と介護休暇には違いがあります。

〇介護休業
目的：家族の介護のためにまとまった期間、仕事を休む
取得単位：連続または分割で通算93日まで
対象家族：配偶者・父母・子・配偶者の父母・同居の祖父母など
給付：雇用保険から介護休業給付金が出る場合あり（賃金の50〜67％）
特徴：長期間の介護が必要な場合に利用

〇介護休暇
目的：介護のために 短時間・短日数だけ仕事を休む
取得単位：1日または半日単位
対象家族：介護休業と同じ
日数：年間5日（対象家族1人）／10日（対象家族2人以上）
給付：給与は会社の規定による（原則有給扱い）
特徴：急な通院や買い物など、日常的な介護対応に使える

上記から
短期間の対応 → 介護休暇
長期間の対応 → 介護休業
両方を組み合わせて使うことも可能です。

今回はAさんは介護休業を取得の申請をして職場の了承を得る事ができました。
介護休暇でもできなくはないのですがKさんの環境変化に対しての不安を考慮し介護休業を選択しました。
「慌てずに色々なデイサービスを体験して、母に合うデイサービスを探したいと思います。また夜間の母の動き（トイレへの移動）も観察したいとも思います。」
とAさん。Aさんが介護休業を取得してくれたおかげでケアチームも慌てずにKさんの状態をじっくり観察しながらサービスを選定することができました。

介護休業は最長93日を3回に分けて取得できます。
なぜ93日か？は改めてブログで紹介できればと思います。

 

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